両ちゃん

酒を飲み、友と語り合った。他愛の無い話から直ぐにまじめな話になっていった。どう生きるか?何をするか?朝三時まで飲んだ。家に帰るとすぐに寝た。昼間で寝ていた。夕方、元気が出てきた。話し足りないのか、無性に誰かと一緒にいたいのか、電話した。繁華街にある居酒屋で集合した。「何しに大学に入ったのか?」その答えは見つからない。自分探しをしている。そういうことが許される町であった。それが楽しかった。

サークルで知り合った両ちゃんは、不思議な人だった。明らかに年上である。苦労して医学部に入ったのか?話していても現実的ではなく、なぜか面白かった。いつも喫茶店にいるとコーヒーを飲んで漫画を読んでいた。回りより年を取っているからなのか、何か達観したところがあった。悩みきったあとに訪れるようなところなのだろうか。それが何かはわからない。だから、喫茶店にいってしまうのかもしれない。回りのみんなはバイトをしていた。それが流行のように「何をバイトしている?」という感じだった。「今日、バイトが入っているから、飲みにいけない。」といわれた。少し、羨ましかった。予定が入っているから。予定はいつも空白というわけではなかったが、空けようと思えば空けることができた。どうでも良い予定だった。