並二丁

悔しいから“ポーカーフェイス”のつもりで良い札があると匂わせてみた。幸一が下りなかった。負けた。「顔に出るからわかるよ。」と言われた。ブラフをしているのが、すぐに分かったらしい。悔しかった。賭け事には向いてないとわかった。明るくなってきたので、帰ることにした。幸一の一人勝ちである。純次が2番で俺が3番だった。豊がビリだった。参加したり漫画読んだりしていたからだ。純次は悔しがっていた。真面目に最初から最後まで参加していた。3人で豊の家を出た。純次と俺は方向が一緒だったので帰った。幸一と別れた。腹が減ったので途中にあるなか卯によった。早朝だからガラガラだった。腹がへっていた。席に着くと純次が「並二丁!」と大きな声でいった。私は大盛が食べたかったが、その勢いのある声に従うことにした。美味しかったが、腹はいっぱいにならなかった。「幸一はやっぱり賭け事強いな。あいつは出世するなあ。」「そうか。俺も申し少しで勝てるところだった。今日は運が悪かった。」「常に顔色変えないで淡々としているところがすごいよな。」「まあ、そうだけど大した話はしていないし、麻雀やっているから、そういうところは慣れているんじゃないの。」確かにそうかもしれない。賭け事をやっているとそういうところは鍛えられるのかもしれない。「俺も麻雀やろうかなあ。何か常に冷静というのは憧れるな。」「お前は、顔に出るから辞めたほうが良い。人には向き不向きがあるから。俺も賭け事はやらない。人を教えることが好きだから、そういう道に進みたい。」「さすが、先生だな。」