英文解釈教室

英文解釈教室という本がありました。現在は復刻版ということで出ていると思います。伊藤和夫さんという確か駿台予備校の講師をされていた方が1977年に著されたものだと思います。これは複雑な英語の文章を数学の方程式を解くような手法で読み解くということで非常に勉強になりました。日本語の語順と全くことなる英語の語順を理解するために数学の方程式になぞられて解説していて受験生の間でバイブルのように使われていたと記憶しています。確かに英語の語順通りに理解しないということで実際の社会に出たときに多量の英文を速いスピードで読んでいく能力を養うことには向いていないと思います。しかし、複雑な英文の内容を理解するということのプロセスを英語圏で生活したことのない日本人が日本人の先生によって理解するには合理的な手法であると考えます。その当時の大学入試の英語は、難しい英語の比較的短い文章を長時間掛けて読み解くということだったので、伊藤和夫先生の本はまさにうってつけの内容だったと思います。40年以上前の参考書が現在でも書店の大学受験コーナーに置かれていることを考えると良書は時間を超えて愛用されるのだとつくづく思います。