体力増強

冬の寒さは辛かった。九州といっても日本海に面していたので雪は降る。寒い日も多かった。今思えば母が朝飯を食べるときには暖めていてくれた。一人暮らしで部屋を暖めてくれる人はいない。彼女はいない。ほしいという気持ちはあるが、女性と対するのが苦手だ。興味がないのかもしれない。本能としての性欲はあるが女性と一緒にいることに楽しみは感じていないのかもしれない。本当はそういうことは認めたくは無いがそうなのかもしれない。そういう感情は女性にとって失礼だと思うので考えないようにしていた。ひとりが好きだった。一日ごとに朝日が昇る時間が早くなり、沈み時間が遅くなっている。気温が暖かくなっていくのは少し遅れてである。人はそれが解っているので3月という季節が好きなのかもしれないと思った。4月には桜が咲いて花見ができる。楽しいことがあるとわかっていると頑張ることができるそういうものである。それならば自分に暗示を掛けて、これを達成したら人生は楽しいとすることができるはずだ。朧気ながら自分のやるべきことが見えてきた。体力をつけることも必要である。走ることは嫌いじゃ無かった。高校から家まで10kmはあったが、走って帰ることがあった。浪人したときの気分転換で良く太宰府天満宮まで走った。天満宮菅原道真を祀った神社である。