低成長

1990年代のバブル崩壊から日本は失われ20年といわれるデフレに突入しました。アベノミクスによって少し上向きになってきた経済ですが、ここに来て中国経済の失速により先行きが不透明になってきているところです。バブル崩壊後のデフレ状態は長期に亘り目も当てられないところですが、その間に中国の台頭ということを忘れてはいけないと思います。安価な人件費を背景に世界から工場を誘致していき、安い衣服・加工食品・電気製品を世界に輸出していきました。それによって、従来なら短期間で終わったデフレ状態が20年も続いたと考えられます。つまり、中国の経済成長による物価上昇ラインは、20年掛かって日本のデフレ下降ラインをクロスするような状態と考えられます。中国は統計数値等を改ざんしているといわれており、信憑性が怪しいところなので、実体経済は現状を差し引いて考える必要があると思います。中国経済失速による世界の工場は、東南アジア各国に移ってきています。ベトナムミャンマー・タイ・インドネシア等です。この流れも昨今の現地生活水準の向上からあと十年は続かないでしょう。インドは世界一の人口のもとこの世界の工場を引き継ぐことは考えられます。カースト制度のもと安定した身分による階級社会では、ブルーワーカーになる層は多いかもしれません。インドの時代は十年くらい続くのでしょうか。そう考えると、日本の低成長は、例えデフレではないとしても2030年超まで続くということでしょうか。